身の回りのものには全て何らかの素材からできています。
その素材の特性を理解し、形作られたものは「素形材」と呼ばれ、
産業界で基盤となる大切な役割を担っています。
なかでも鋳鋼という素形材は、古くから馴染みのある鉄という素材を元に、
抜群の強度を自由な形状で生み出す事ができるため、様々な分野で重要部品
として扱われているものです。
ただ硬いだけじゃない。硬さの中に秘めたる粘りがある。鋳鋼はそんな性質を持っています。
極限まで荷重がかかった時、割れる事なく自らの形を変えつつも粘り耐え抜く。
このカタネバな性質があらゆる場所で皆様の生活を支えています。
プロペラボス
重量2,000~15,000kg
船のスクリュー軸に使われる部品です
固定金具
重量5,800kg
プレス機の金型を固定するのに使われる部品です
ラダーホーン
重量14,000kg
船の舵の取りつけ部分に使われる部品です
ベルマウス
重量2,200kg
船の錨を格納する部品です
スイングジョー
重量15,500kg
何でも噛み砕く粉砕装置の部品です
主軸受け
重量9,800kg
プレス機に使われている部品です
メインピース
重量13,500kg
船の舵の回転部分に使われる部品です
鋳鋼は機械加工を施した後、非破壊検査をする事で、より 万全の状態で納品する事が可能になります。
KTKでは大型鋳鋼に対応した大きな機械加工の装置を操り、 精度の高い加工を行います。オペレーター達も皆高い技術を 持っており、特殊製鋼所の高品質な鋳鋼づくりを支えている のです。
多くの人命と貴重な財産を積込む船舶には高い安全性が求められます。
そのため、世界各国に一定の基準を満たした船級協会というものが存在し、 船舶建造時には船級協会の厳しい検査をパスしなければなりません。
その品質要求は船舶部品としての鋳鋼にも同様に向けられます。
一つ一つの船舶用鋳鋼部品に船級協会の検査官が立会い、合格しないと船舶 部品として認められない厳しい世界。当社はそんな各国の船級協会の認定を 受け船舶用鋳鋼部品を作っています。
日本の船級協会である「日本海事協会」は溶接に関して厳しい管理基準を設けています。鋳鋼の溶接であれば、それに特化した試験方法で試験を行います。
船舶用の鋳鋼を溶接する場合、その厳しい溶接試験をクリアして認定を受けた者だけが溶接する事が許されるのです。
当社には溶接従事者7名全員がNK溶接技能資格を持ち、あわせてJIS溶接技術資格取得者も在籍しています。